壁塗り

 実家の稼業ゆえ、新築中の物件の内壁を塗装するために手伝いを仰せつかったので、ここ2日ばかり駆り出された。

 一般的に内壁を施工する際、基礎となるボードを立て付けた後でそこにクロス(壁紙)を張るなどするのがよくある手段なのだが、今回はそれとは異なり、ややコスト面で高くなるものの好評を得ている手段として、和紙の成分を基本素材として海藻や藁などを混ぜ込んだ、「レーベン」というものを吹きつけてクロスの変わりにする施工手段をおこなった。

 ボードを壁面として立て付けるところまでは同じなのだが、それからボードの継ぎ目やビス打ち(立て付けるためにクギを打ち込むこと)してできた小さな凹凸を埋めるため、まずはそこをパテで埋め、付きつけて乾燥した後に凹凸によるムラが出ないようにヤスリがけする。
 ちなみにパテも硬化剤などを用いていない、でんぷんを主成分としたパテを使用。
 その後に吹きつけの際に一緒に塗装しては困る部位(壁面と接する柱、天井など)をマスキングするのだが、たった2部屋分くらいの壁面でも、これらの作業だけで1日潰れるかなり地道な作業。

 吹きつける素材であるレーベンは水溶性なので、ペンキなどに比べるとハミ出たりした部分が修正しやすく気楽に吹けるのだが、液状というよりは水を加え過ぎた紙粘土のようなペースト状といった方が正しいほど繊維を含んだ素材。

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 なので、液状塗料を薄塗りするためのスプレーガンなどでは話にならず、これくらいのカップサイズと口径でないと使い物にならない。

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 これを一通り吹きつけるとこんなカンジに。

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 うっすらと壁面に灰色の縦横に走るラインが見えるかもしれないが、そこがボードの継ぎ目をパテで埋めて平坦にした場所。
 一度に厚吹きするとダマになったりして補修が大変なので、薄く重ね吹きしてこのラインも目立たないようにしていく。
 和紙素材なので、吹いた壁面はザラリとした、和紙をすいている時のような荒い面になる。

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 接写して撮影してみると、こんな塩梅。
 今回は藁入りのレーベンを吹きつけたので、小さく藁の繊維が張り付いているのが見える。

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 有機溶剤などを混ぜていないため乾きは遅く、重ね吹きするためには根気のいるところであるが、コテで手塗りしていくよりも均一な厚さで塗れて仕上がりも綺麗になりやすい。
 ちなみに吹きつけた直後は上の写真にあるような色だが、これが乾燥するとベージュよりももっと白に近い色にまで変色する。
 なので完成後に多少柔らかい色を出そうと思ったら、吹きつける前に「やりすぎだろうか」と思うくらい着色しておかないと、かえって色が出てこない。
 また一見グロテスクなカンジにも見えるが、乾くと水分が飛んで厚みがなくなり、土壁のような手触りと見た目になる。

 力仕事というほど体力勝負でもない作業だが、吹きつける時間より壁面四隅の盛り上がりやすい部分をハケで補修したりする時間の方が長かったりする上、迂闊に壁に触ったりマスキングを剥いだりできないので、かなり神経を使う。

おまけ
 作業休憩中に表に出ていたら、隣の家から|Д゚)コソーリ

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 目の周りまで黒いので、目が開いているのかもわからないようなワンコ。

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