愛とか平和とか神様とか

新年度もまもなく1月が過ぎようとしていて、ふと2年前に神戸に来たときのことを思い出すと、もっぱら記憶に残っているのが妙な宗教関係の団体やら自己啓発サークルやらに絡まれまくったこと。
時期的にも適切なので、一通り自分が関与した団体を列挙してみる。

一番最初に遭遇したのが大学のサークル勧誘で、「哲学工房」なる名前のサークルにちょっとばかり顔を出してみたところ、いきなり「死とはなんぞや」みたいなことを真面目に議論されて戸惑った。
いや、それが大事なことであるのはわかるけど、新顔数人連れてきといていきなりそんなヘビーな話題を真顔でやられても付いていける人間の方が少ないと思うわけで。
以前キルケゴール(『死に至る病』とかいう絶望的感情に関する著書を残した人)に関するレポートを書く機会があったので議論ができないことは無かったけれど、周囲の人間の温厚さというか態度がぺらんぺらんなものに見えたので、2回ほどの議論をやったあとに付き合いきれんと思って「悪いけど抜けさせてもらいます」と連絡したら手のひら返したように目の敵。
それで哲学を語るとか、へそで茶を沸かす。

その次にはいくつかの大学生メンバーから構成されている「家族」をモットーにする自己啓発サークルみたいなのに誘われてみたんだが、ここは胡散臭く無い代わりに、妙に人間関係を深追いする。
「世界全員家族だと思えば戦争とかないよね?」なんて真面目に抜かしてきたので、これは重症だと思ってそそくさと逃げた。
悪い連中ではないのは確かなんだが、「家族」という単語に一片の汚れも無いように語るサマを見て、別の人種なんだなと思った。
「家族」という言葉にかこつけて、不必要なことまで尋ねてくる連中を受け入れろと言う方が無理というものだ。

さらにはかの有名なエホバの証人とも関わったことがある。
そもそもなぜかは解らないが、彼らから頻繁に声をかけられる。
そんなに神様に飢えているような風体にでも見えるのだろうか。
聖書を勉強したい人ならともかく、基本的に唯一神の信念が気に入らないので丁重にお引取り願った。
彼らはいちいち自宅まで訪問してくるので気をつけるべき。
もしかすると昨今の新聞屋よりも頻繁に訪ねてくる。

極めつけがエホバの証人と並ぶ異端で評判の、統一協会系列の団体とも遭遇した。
統一協会といえば、法的判例を探していけばすぐにでも見つかる宗教団体。
最初は何てこと無い街頭アンケートで引きとめ、連れて行かれてみればアンケート内容そっちのけの教習とか受けられる。
彼らは統一協会系列であることは一切口に出さないが、壁面のポスターとか見れば韓国人のオッサンの写真の上に「統一」とかデカデカと書かれているので、見る人が見ればすぐわかる。
興味本位で教義ビデオまで見たが、「そんなわけ無いだろ」と言いたくなる理屈の列挙で納得しろと言う方が無理。
よくこんなものを真面目に勉強する気になるものだと思った。
これまた内部の人間は一見悪い人には見えないのだが、「神様の愛」とか普通に言う神経が自分には理解できなかった。
彼らは神戸三宮でよくアンケートを取りつつ、信者を募っている模様なので注意されたし。
彼らは「follow your heart」という団体名で活動中。

神様とか愛とかに困ってる人で無い限りは、スッパリ手早く手を切ったほうが無難。
ある人が歌ったものだが「あなたがもし本当に神様みたいな人なら、そんなところに座っていないで、祈っていないで今すぐここに来て」とあるように、
あるいは悪しきものが根絶すると言う最後の審判を2000年以上待ち続ける人々と同じだけの忍耐力は持ち合わせていないので、
そして哲学的にはニーチェのニヒリズムに共感を覚える人間として、彼らには悪いが私には理解できない領域である。

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